汚泥ボイル乾燥肥料化
安定した肥料化システム
汚泥の発生は、下水処理場及び民間の廃水活性汚泥処理設備から、曝気水槽内にて好気性菌で廃水中の汚濁物質を、好気性バクテリアに分解処理した際発生する処理汚濁物質を沈殿槽にて濃縮沈殿し、この沈殿物質を凝集剤等添加し脱水機で80~85%の含水率まで脱水したものを、通称脱水汚泥としてさまざまな処理法で処理をしてきた。
例えば、好気性発酵と称して乾燥物と混練し全体水分を60~65%までにして発酵処理をする。通常、安定堆肥となるには100~150日前後を要するが、天候(温度)に大きく左右され易く一定の安定堆肥は出来づらい。さらにその一部分は農家の地中にて嫌気発酵等を起こすといった弊害も多く長期保存は難しい。
次に熱風乾燥であるが、この方法は汚泥乾燥品の表面上は乾燥しているが、内部の細胞組織はボイル(煮沸)出来ないため破壊されず、湿気等があると水分を吸収しカビ等が発生する。同時に地中においては嫌気性発酵(腐敗)等を起こす。また、通常の横型蒸気乾燥機等も熱風と同様、汚泥乾燥品の内部の細胞組織は破壊されないため熱風乾燥機と同等の現象が起きる事が懸念される。
しかし、オカドラのタテ型蒸気間接乾燥に於いては、熱効率が通常乾燥機の数倍あるため瞬間的にボイル出来る。魚類関係の飼料製造に使用されている現状から、汚泥もまた生ものであるため、オカドラ・サイクロン・ドライヤーで処理する場合、投入と同時に数分内で生ものの煮沸を完了し、煮沸時に発生した細胞内の水分にてスラリー状になった汚泥は、この状態でサイクロン・ドライヤーにより乾燥する事ができる。このドライヤーの特性は固体・液状物、どの状態でも乾燥する事が出来ます。他の乾燥機ではスラリー状になった物は処理不可能である。その上、サイクロン・ドライヤーで乾燥した乾燥物の含水率は自由に調整する事ができ、50~10%以下まで可能である。そして10%まで乾燥した製品は、長期保存が可能である。
<処理工程>
オカドラ・サイクロン・ドライヤーは、ホッパーよりドライヤーに自動定量供給され、30~45分後にボイル乾燥品(50~10%)が自動排出され、乾燥品ホッパーに貯蔵される。